※これは怪談話です。苦手な人は引き返してください。
霊能者が恐れた戦慄の真実と、札幌から姿を消した夜
こんにちは、星野ユリアです。
真夏に入りつつある高温の今時期、ふと背筋に冷たいものが走る体験をしてみたくなりませんか?
今回は、札幌にほんのわずかな期間だけ存在した「ある霊能力者」の話をお届けします。
北海道に来たばかりの彼女は、腕にも実績にも自信のある新顔でした。
それだけに、彼女がこの土地で目の当たりにした“ある事件”が、彼女を完全に霊の世界から遠ざけてしまったというのは、今でも忘れません。
【第1章】その依頼者は「悪名高き親子」
ある日、彼女のもとに奇妙な相談が持ち込まれました。
相談者は、中年のシングルマザーとその無職の息子。
生活保護を受けながらも、常に金に困っており、地域の占い師仲間のあいだでは“トラブルメーカー”として知られる存在でした。
そんなに困窮しているならと「私の占いの先生が、その親子を福祉に繋げて障碍者の援助を受けれるように」間に入って世話したこともあるのですが。
その親子は現金にしか興味がなく、期待外れと言った顔で先生に捨て台詞を吐いたようです。
それでもこの母子、頻繁に顔を出して金を借りにくるばかりか、私に対してセクハラまがいの言動を繰り返した過去もあり、一度危ない時があって私の占いの先生が警察に通報したほどでした。
知的障害と診断され、障害者加算や手帳も取得しているとのことでしたが、金銭的困窮は変わらず、地域でも「猫屋敷の人」として奇異の目で見られていました。
そして今回の相談内容は──
「死んだ猫ちゃんが、私を恨んでないか見てほしい」
【第2章】“墓の下で眠れぬ猫”の霊視
当時、霊能力者として札幌に来て間もなかった彼女は、彼女なりの誠意で霊視を行いました。
霊視中、彼女の目に映ったのは、薄暗い靄のかかった場所。
「墓のような土の下に、うごめく気配」が見えたそうです。
「猫ちゃんは、あなたの周囲があまりに混乱していて、心配で虹の橋を渡れないように見える」
彼女は、そうやんわりと伝えました。
それだけ伝えると、報酬を一切受け取らず、霊能者さんは毅然と「これ以上の関わりはお断りします」と告げたそうです。
のちに彼女が語ったのは、「あの母子の周囲には、霊だけじゃない“もっと別の暗さ”が渦巻いていた」──そんな言葉でした。
【第3章】語られた“冷凍庫の猫”の真相
後日、霊能者たちの集まりの席でのこと。
その母子に金を貸して後悔したという、地域の古株の「満州帰り」という特殊な経験がある、おばあさん占い師がつぶやきました。
「あそこの家ね……猫の死骸、火葬に出すお金が惜しくて、8年も冷凍庫に入れてるのよ」
その言葉を聞いた瞬間、彼女の手からカップが落ち、ガシャンと割れる音が部屋を裂きました。
彼女は顔面蒼白になり、震えが止まらなくなったのです。
周囲が「大丈夫?」「送っていこうか?」と声をかけても、まるで魂が抜けたように、彼女は一言も発せず、ふらりと立ち上がると、その場を立ち去りました。
それが、札幌で彼女の姿を見た最後となりました。
【第4章】彼女が見たものは“墓”ではなかったのかもしれない
墓の下で眠れぬ猫──
それは、彼女の霊視が見せた映像だったはずです。
けれど今、私たちは思うのです。
本当に猫は「墓の下」にいたのでしょうか?
実際には、冷凍庫という密閉された、冷たく暗い場所に、息を止めた命が長年閉じ込められていた。
もしかすると彼女の見た霊視映像は、“墓のような霊的象徴”ではなく、“物理的な実在”だったのかもしれません。
そして、彼女はその場で──
「霊として彷徨っていたのではなく、肉体のまま凍結された猫の念を視ていたのだ」
そう気づいてしまったのではないでしょうか。
【まとめ】見えるということの“恐ろしさ”
この一件のあと、彼女は二度と札幌に戻ることなく、霊視や占いの仕事をすべてやめてしまったそうです。
人の念、動物の執念、そして亡骸を冷凍庫へ閉じ込めるという行為がどれほど重い波動を残すのか。
特に猫というのは昔から、怨念に対しては祟りなどで有名な動物でもあります。
我々が軽く聞き流す話の裏側には、とてつもない業が潜んでいるのかもしれません。
あなたのそばにいる、今も「忘れられない存在」──
本当に成仏しているでしょうか?
余談
いかがでしょうか?ちなみに私がこの話をおばあさんから聞いた時、ゾッとしてしばらくその親子を直視できないでいました。
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